
皆さんこんにちは!前回からスタートしたこのコーナー。今回もFUNK&SOULの素晴らしい世界を語ってまいりたいと思います!
これまでのお話し
FUNK&SOULはまさに元気&癒し。それらを自身が担当する楽器で、メロディを演奏出来たらもっと人生が豊かになれる気がすると前回より語って来ました。SOULミュージックは比較的メロディアスなイメージがあります。例えば前回掲載したWhat’s Going Onなんかもそうですね。
ではFUNKはどうでしょう?
メロディアスと言うよりは、私の中ではリズミカルなイメージです。例えば、同じフレーズを繰り返す楽曲が多いですね。同じフレーズを繰り返す事で、グルーヴ感を作っていく・・・。
更に例を挙げていきましょう!あのFUNKの帝王、ジェームス・ブラウンです!
彼の曲は歌のメロディのみならず、バックとなる演奏も同じリフを繰り返し、伸ばす音、切る音をハッキリ出す事により完璧なグルーヴを作っています。それと何と言ってもSOULミュージックでは2拍目と4拍目にアクセントが来るのに対し、彼の楽曲では1拍目にアクセントが来る曲が多い事です。
もともとジャズを始めこの手の音楽では
前者の2拍目と4拍目にアクセントが来るパターンが多かったのですが、彼はある日のリハーサル時に、バンドのドラマーに言いました。「ちょっと1拍目にアクセントを置いてみてくれないか?」・・・と。
この時、バンドのメンバー全員が「なんだって?」と思ったそうです。この言葉は、ミュージシャンにとって大変革命的だったのです!
On the One!
On the One!
スタジオに響く声!バンドのメンバー全員がこのアクセントの心地の良さに気付き始めます!
彼の代表的な楽曲となる、SEX MACHINE、Pass the Peas、Soul Power なども聴き返すと本当にそうで、2拍目、4拍目にアクセントが来ていません。特にThere was a timeという曲は分かりやすいでしょう。
更にこれらの楽曲でのアドリブソロを研究してみると・・・
ジェームス・ブラウンバンドのホーンセクション、JB’sのメンバーである、アルトサックスのメイシオ・パーカー。テナーサックスのピーウィー・エリス。トロンボーンのフレッド・ウェズリー。彼らは、ホーンセクションのパートを一緒に演奏しますが、当然アドリブソロになれば個性を発揮します。
その個性が「休符」の使い方です。
中でも、メイシオ・パーカー。彼はJAZZテイストを出している他の2人に対し、チャーリー・パーカーの様なリズムのうねりを残しつつ、それよりもっと音数を少なくし、休符を沢山入れています。
今回はこのメイシオのソロのフレーズを一部取り上げて、リズム譜だけを提示しておきます!
皆さん、一緒にこのリズムを練習してみましょう♪カッコ良い「音符と休符」を作っていくヒントになるかなと思います。



今回のお話の参考動画
因みに、The CHICKENと言うジャムセッションでもよくやる曲は、このピーウィー・エリス作曲なんですよ♪
それでは、次回はこの楽曲を掘り下げてみましょう♪
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これまでのお話し
- 第1回~What’s Going On~
- 第2回~ジェームス・ブラウンの音楽
- 第3回~The CHICKEN
- 第4回~私がJodyJazzを選んだ理由~
- 第5回~キャンディ・ダルファ― ライブレポート~
- 第6回〜まだ好きな音楽のジャンルが見つからなくても、大人だからこそ「寄り道」が楽しい!~
この記事を書いたのは・・・
藤野 美由紀(ふじの みゆき)

FUNKY SAX PLAYER。
FUNK,SOUL系を中心とするサックス奏者。
自身のバンドと、音楽プロジェクトや、サックススクールを運営。
CDリリースや出演、スタジオワーク、音楽関係の本の制作や執筆など。
【Candy Dulfer Master Book】【Funk&Soul】【Disco&Soul】の著者