
みなさんこんにちは!連載5回目となる今回は、先日行われたキャンディ・ダルファのライブの模様をお届けします!
2024年9月20日(金)夕方に差し掛かる表参道の道を私は急いだ。もうすぐ始まる2年ぶりの彼女のライブ。何日間かに渡り全国各地で繰り広げられる
ライブチケットは全日程ソールドアウト。楽しみにしていた人が多い事を証明している。
私が行った日はキャンディの誕生日の次の日のブルーノート東京。前日、キャンディに「明日行くよ」と連絡していたので、後ほどお邪魔する楽屋はスムーズだった。
さぁ!会場の明かりがライブモードに変わった!
ホーンセクションの編成で、テナーサックスとトランペットがリズムセクションと一緒に出て来て土台を作り、主役が出てくるのを待つ。
「ミス・キャンディ・ダルファ!」キャンディの登場!
1発目に吹き込んだ彼女の音は、まさにたった1音でみんなを虜にする!言葉に置き換えると「たった1言でみんなを虜にする」と言う意味になるのでしょうか?
さて今回のライブ。インスト率が高かったが、サイドに素敵なボーカルも連れてきていたので、歌モノも有りで、決して観客を飽きさせたりしない。
さらに今回は、いつもと違ってショーアップもすごかった。小道具などを使って芸も細かい。
実は密かに思っている事…
FUNKのステージと吉本のコントって、実は通ずるものがあって、JBやそのファミリーのステージはまさに、音楽にお笑いを乗せたコントもあって、とても似ているなと思うところがある。
曲の内容は、最近のアルバムの中から数曲。昔のアルバムからも数曲。実にバランスの取れた内容だった。今回演奏していたL.A. City Lights は、私もお気に入りの曲で全部コピーして楽譜にしてある。機会があればプレゼント企画でもしようかな?(^^)
定番のLily was hereは、「若者達はちょっと休憩してもらって…」とホーンセクションやシンガーたちを休憩させ、シンプルなバンド編成になり、じっくりバンドサウンドを聴かせてくれる。同じ曲でも毎回同じに一緒にならないのが、やはりFUNKは JAZZテイストから生まれたモノだと感じさせられる。
↑公式YOUTUBEより
そして、デヴィッド・サンボーンのトリビュート。
Straight to the Heartを披露してくれた。
↑こちらの動画はサンボーン本人による演奏です。
音楽に邪道なんて言葉はない
彼女が一度サンボーンとのエピソードを話してくれたことがある。彼女が若かりし頃、この様なポップでファンキーなサックスの楽曲が少なかった為、正統派JAZZをされていた先輩達からみたら、彼女のされていた音楽はとても珍しくて『JAZZじゃない!』『邪道だ!』と言われたことがあって、それをサンボーンに話したら、
「キャンディ、音楽に邪道なんて言葉はないんだよ」
とサンボーンは彼女に言ったそう。私はこのステージを見て、そのエピソードを思い出した。とにかく私が感じた事は「ストーリー性の有るステージ」で、かつオーディエンスとのコミュニケーションの取り方が凄い。
定番のピックアップ・ザ・ピーセスで終わるところはさすがの一言。
ライブが終わってから私たちは楽屋へ
個人的な事情で大変だったりする私の事も真っ先に心配してくれて、しばらくハグをしてくれていた。彼女は姉御肌と言うよりは、もはやマリア様的な感じもする。やっぱり人として素敵な人は音も素敵。

2年ぶりとなるステージだったけど、本当に最高のステージで幸せと勇気をたくさんもらえた。
キャンディ!今回も素敵なステージをありがとう!
これまでのお話し
- 第1回~What’s Going On~
- 第2回~ジェームス・ブラウンの音楽
- 第3回~The CHICKEN
- 第4回~私がJodyJazzを選んだ理由~
- 第5回~キャンディ・ダルファ― ライブレポート~
- 第6回〜まだ好きな音楽のジャンルが見つからなくても、大人だからこそ「寄り道」が楽しい!~
この記事を書いたのは・・・
藤野 美由紀(ふじの みゆき)

FUNKY SAX PLAYER。
FUNK,SOUL系を中心とするサックス奏者。
自身のバンドと、音楽プロジェクトや、サックススクールを運営。
CDリリースや出演、スタジオワーク、音楽関係の本の制作や執筆など。
【Candy Dulfer Master Book】【Funk&Soul】【Disco&Soul】の著者