いつの間にか変色するのはシルバーの運命?
気付いたら金管マウスピースや木管リガチャーが黒ずんでいた(涙)という話はよく聞きます。これは空気中の硫化水素と反応しちゃうからなんですね。また、リガチャーはラバー製マウスピースと同じ場所に保管をしていると硫黄化合物(マウスピースの成分)と空気中の水分が反応して硫化水素を作り出しちゃうので、黒ずみが早いと言われています。
ケースの中にいれておいたマウスピースやフルート、クラリネットのキィが気付くと黒ずんでいるのは「ある意味では仕方ない現象」とも言えます。
難しく書くと……こう!
水兵リーベ僕の船……でお馴染みの原子記号で解説してみました。
ご覧の通り、空気中にある硫化水素を避けるのは中々難しそうです。
更に!ラバーマウスピースと銀製品を一緒にしておくと、ご覧の通り。
これは黒ずむ訳です(納得)
ここまで知ると試したくなるのが人の性(?)。
空気中の硫化水素が多い場所に行けばそれだけでトランペットやフルート、マウスピースにリガチャーは黒くなってしまうのでは……?
硫黄が充満している場所に行くとどうなるの?
こちらは神奈川県箱根町、大涌谷──。
この疑問を解決すべく(実は2年ほど前に)実験に行っておりました。温泉を楽しみに行ったのではありません、あくまでも実験が!メイン!です!
ご覧ください、休火山ではありますがモクモクと立ち上る白煙。ロープウェイを降り立った途端に感じる、むせ返るほどの硫黄臭。これなら秒で黒ずむのでは?となぜか笑顔になる調査員。
周囲の目線など気にせず、宙に掲げたのは……マウスピース!目に染みるほどの硫黄のにおい。これは「硫化」する様子まで目視で確認出来ちゃうのでは?わくわく!
全然黒くなりません……
マウスピースを手に持ったまま観光を楽しみ、名物に舌鼓を打ちつつ黒くなるのを待ったのですが……変化が現れません……おかしいな、こんな筈では。
ふと顔をあげると目の前には「温泉」……
(温泉をかければさすがに黒ずむんじゃなぁい?)と同行調査員から悪い囁きが(笑)それもそうだねと柄杓にたっぷりお湯をいただいて、バッシャー!かけちゃいました(調査の精度がここでゼロに)
ところが!ぜんっぜん色が変わりません!なんだってー?!
結論:黒ずみは1日にしてならず。
箱根まで来て学んだ事…それは「黒ずみはいきなりやって来ない」という事でした。
毎日、演奏後にクロスで乾拭きするだけで黒ずみは(かなり)防げるという事が実地試験で立証されました!
とはいえやっぱりピカピカの楽器で演奏したいですよね。黒ずんでしまったら(もしくは黒ずむ前に)使えるアイテムがあります!
広範囲を磨くなら『シルバーポリッシュ』がコスパ◎
ガーゼやクロスにポリッシュを少量染みこませて優しく拭きあげます。量が多いのでチューバを磨きたい!吹奏楽部員みんなで使う!なんて方にもオススメです。
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楽器に優しい『Buzz シルバークリーナー』
蓋をあけると、薬剤がしみこんだ綿が入っています。ちぎって使いますが開けっ放しにすると乾燥してしまうので磨く間もちゃんと閉じましょう!
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磨き終わったらキープ!『シルバープロテクター』
こちらは磨き終わった管体に使う仕上げ剤。
クロスに吹きかけ表面をコーティングをします。薄い膜を張る事で硫化を防ぐ作戦ですね!効果持続期間の目安は約3ヶ月といわれています。
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どのお手入れにもポリシングクロスが必須です!
薬剤用と乾拭き用、2枚ご用意くださいね。
島村楽器全店でお取り扱い中!
今回は銀の黒ずみの原因・なぜ&いつ黒ずむのか、そして黒ずんでしまった後のメンテナンスにスポットライトを当てました。黒ずみはほおっておくと中々落ちにくくなります!気になったら即行動!
店頭にも沢山のアクセサリをご用意しています。どれを使っていいか分からない!なんて時はスタッフまでお気軽にお声かけくださいね。
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