ステージの裏側ではどんな気持ちになりますか?
照明が落ちて、観客席からは静かな期待感が伝わってくる…。
「さあ、いよいよ自分の番だ」と思うと、心臓が少しドキドキしてきますよね。
この瞬間、緊張するのは当然のこと。
でも、ほんの少し「立ち居振る舞い」を意識するだけで、その緊張を良い集中や自分を鼓舞することにつなげられるんです!
今回は、ステージで堂々と振る舞い、演奏に集中するための4つのポイントをご紹介します!
記事の最後には動画も載せているので、ぜひチェックしてくださいね。
これまでのお話は・・・
・ステージマナーの手前のお話し【Green Ray Saxophone Quartet 連載企画 第1回】
1. ステージ上の歩き方で自信を演出!
自分が普段どのように歩いているか、意識したことはありますか?
こちらの写真をご覧ください。

歩幅が狭く、小股で歩いていると少し自信がなさそうに見えてしまいます。
ステージにあがるときに急に気になってギクシャクしてしまったりすることも!
そこで、少し意識してみてほしいのが大股で歩くこと!
自分で風を感じるくらい速く歩くのもポイント。

これだけで「エネルギッシュで堂々とした印象」を与えることができますよ!
2. お辞儀は感謝の気持ちを込めて
ステージの入場や退場、演奏後のお辞儀は、聴衆へ想いをのせる大切な所作です。
こちらの写真をごらんください。



吹き終わりとともに動き始めてお辞儀が終わる前に退場しようとしてしまっています。
はやくステージから去りたい!そんな気持ちでささっと済ませてしまったり、緊張でそもそもお辞儀を忘れてしまった!なんてこともありますね。
お辞儀の作法は色々出てきますが、どういう気持ちでお辞儀をするかに私は重点をおいています。
入場したときのお辞儀は来てくれた感謝や楽しんでいってね、という気持ちで。
曲やコンサートのヘビーさによっては「気軽に楽しもうね」と軽い挨拶のつもりで丁寧にかつ短めにしたり、「ここまでの集大成、聴いてください。」と少し時間をかけてお辞儀をしたりします。
退場時は「ありがとうございました」「またお逢いできますように」という気持ちでちょっと名残惜しむつもりで最初より長めにお辞儀をします。


ひとつひとつの動きを止めてから丁寧にお辞儀をします。
また、グループ演奏の場合は、全員のタイミングを合わせて揃えることで美しい印象になりますよ!
誰に合わせるのか事前に相談すると良いでしょう。

3. 表情は演奏と同じくらい大切!
笑顔って大事、なんてよく聞きますが…
緊張していると「笑顔を作らなきゃ!」と思っても、どうしても引きつってしまうことがありますよね。

そんなときは、どんなことを考えているか気づいてみてください。
「失敗したらどうしよう」「みんなに評価されるのが怖い…」
そんなことを考えていませんか?
完全にそれをなくすことは難しいですが、よく考えてみてください。
自分がお客さんとして来た時に、失敗を責めたりしますか?演奏を評価してやろうと思っていますか?
きっとそんなことはなく、演奏を楽しみたい、出演者を応援したいという気持ちがあると思います。
そんなお客さんが来てくれることをイメージして、鏡の前で笑顔の練習してみましょう!

練習の際に、聴衆がどんな表情をしていたら嬉しいかを想像する。
その気持ちを込めて表情を作る。
頭の中で素敵なお客さんを想像していれば緊張している場面でも「柔らかい雰囲気」を作り出してくれますよ。

4. 自然体で堂々とした姿勢を作ろう!
こちらの写真をご覧ください。


どんな印象ですか?
ちょっと自信が無さげで、不安な様子です。
背筋が丸まって下を向いているのはもったいない!
姿勢を少し意識するだけで、とても素敵に見えますよ。
「よし、姿勢を正そう!」と気合を入れると、逆に固まってしまって緊張を助長してしまうかも…。
そんなときにオススメの方法が、 背伸びストレッチ です!

できたら楽器をおいて、思い切り背伸びをして…ゆっくり元に戻す。一緒に深呼吸もしましょう!
この時腕を左右に揺らしてみたり、足が浮かない程度の軽いジャンプを入れるとより余計な力みが取れていきます。
するとどうでしょう、この写真をご覧ください。


この動作だけで緊張で強張っていた体が伸び、自然な立ち姿が作れますよ!
演奏中は姿勢を気にしすぎると調子が狂ってしまうかもしれないので、演奏に集中してくださいね!
また、普段から練習前のルーティンにするのもオススメです。
まとめ
いかがでしたか?
「姿勢」「歩き方」「表情」「お辞儀」の4つを意識するだけで、ステージでの印象が大きく変わります。
緊張してしまうのは誰でも同じ。でも、振る舞いを整えると、演奏により集中でき、観客とも心が通じるステージが作れますよ!
身だしなみに続き、立ち居振る舞いを整えることで、次のステージがさらに素敵なものになるはずです。
ぜひ、あなたも実践してみてくださいね!
この記事を書いたのは・・・
猪俣 明日美(いのまた あすみ)

サックス奏者、Green Ray Saxophone Quartetソプラノ担当。
音大卒業後、演奏で活躍していくためには見た目もとても大事だと気づき、パーソナルカラーやパーソナルスタイルアナリストの資格を取り、音楽家へ向けて見た目のコンサルティングを行っている。