皆さんこんにちは!
今回は、金管楽器吹きは避けて通れない?お話しになります。
意外と知っているようで知られていない、ピストンとロータリーの違いについて解説します。
特に初心者の方は必見の内容ですよ!
金管楽器の「ピストン式」と「ロータリー式」とは?
金管楽器は「管の長さ」が変わることで、出せる音の高さが変わります。
- 何も押さない:いちばん短い管の長さ → 高い音域
- バルブを押す:管が長くなる → 低い音も出せる
この「管の長さを変える装置」がピストンバルブ(縦に動くタイプ)とロータリーバルブ(回転するタイプ)です。
ピストンバルブとは?
見た目としくみ
- 垂直に「ポンポン」と押す、筒状のバルブで
上から見ると、銀色や金色のキャップが3つあります。(トランペットなど) - 中に穴の空いた金属の柱(ピストン)が入っていて、
押すと向きが変わり、空気の流れを別ルートに切り替えます。
特徴
- 音の立ち上がりや反応が軽快で、素早いパッセージ向き!
- 普段のお手入れや掃除もピストンを引き抜いて掃除するだけなので、比較的やり易いです。
主に使われる楽器

トランペット、コルネット、フリューゲルホルン、ユーフォニアム、ピストン式ホルンなど、幅広い金管楽器に使用されています。
ロータリーバルブとは?
見た目としくみ
- 上から押すレバーではなく、多くは「指で横から押すレバー」操作です。
- ホルン:左手でレバーを押す
- ロータリー・トランペット:右手でレバー
- バルブ本体は丸い円柱が横向きに入っていて、中の穴が「回転」して空気の通り道を切り替えます。
特徴
- 指の動きが小さく滑らかで、レガートなどが得意です。
- 内部構造が複雑で、調整・修理は専門リペアマンにお任せすることが多いです。
主に使われる楽器


ホルン、ロータリートランペット、テナートロンボーン(F付き)、テナーバス・バストロンボーン、ドイツ式チューバ など
ピストンとロータリーの「音」や「吹き心地」の違い
※あくまでも「一般的な傾向」です。メーカーやモデル、奏者によって差があります。
音色の印象
- ピストン
明るい、前に飛ぶ、輪郭がはっきりなどの特徴があるので、ポップスやジャズなどで「抜けの良い音」が欲しいときに好まれます。 - ロータリー
柔らかく、音色が溶け合いやすいので、オーケストラで弦楽器や他の管と「ブレンド」することが得意です。
実際に吹いてみた!
あくまで個人の感想ですが、拭き心地や操作感をまとめました。
- ピストン(今回はB♭管トランペットを吹いてみました)
指の上下の動きが大きくてしっかり下まで押さないと音がスムーズに変わらない…!
音は明るくて最初の立ち上がりも良いので、元気がでる曲などはピッタリと思いました。 - ロータリー(今回はフレンチホルンを吹いてみました)
ピストンと比べて指を押す動きが小さくて済むので、スラーで音階を吹くとスラスラーっと音がつながります!
ただピストン楽器と比べて少し、息を入れた時の抵抗感が強いのかなと思います。
お手入れ・メンテナンスの違い
ピストンのお手入れ

- 1本ずつピストンを抜く
- ピストンオイルを数滴たらす
- 差し込み方向のガイドを合わせて戻す(向きを間違えると息が入らなくなるので注意!)
- 汚れや傷がつくと動きが悪くなりやすいため、定期的なクリーニングが大事

ロータリーのお手入れ
①スピンドルオイル


「ベアリングオイル(スピンドルオイル)」「ロータリーオイル」など、軸に合わせた粘度のオイルをさします。

②ロータリーオイル


抜差し管を外して専用のノズルを取付けます。抜差し管の内側にあたらないようにノズルでロータリーに直接注油します。

③レバーオイル

分解は自分では難しいため、無理に分解や調整を行わず、年に1回程度を目安にリペアマンによるメンテナンスをお勧めします。

まとめ
「ピストン式」と「ロータリー式」の違いは分かりましたか?
私も普段はユーフォニアムなのでピストンに慣れていますが、今回ロータリーも吹いてみて、全然吹き心地も操作感も違うんだなと実感しました。
それぞれに良いポイントがあるので、仕組みを理解した上で練習に取り組むと上達が早くなるかもしれませんね♪
それではまた次の記事でお会いしましょう!
岩田屋福岡店 管楽器アドバイザー 田中 夏海(たなか なつみ)

中学生の頃はホルン、高校に入ってからはユーフォニアムを吹いていました。
初心者の方から上級者の方まで「来店して良かった」と思っていただける、
専門的かつフレンドリーな接客を心掛けています。
管楽器の楽器選びから日々のメンテナンス、お手入れ品やアクセサリーなど
ご不明な点がございましたらお気軽にお尋ねください。

