目指せ金賞!アンサンブルコンテストおすすめ曲紹介-その1 サックス編1

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目指せ金賞!アンサンブルコンテストおすすめ曲紹介-その1 サックス編1

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急に涼しくなってきた今日この頃ですが、いよいよアンサンブルコンテスト(以下アンコン)に向け準備を始めている方も多いのではないでしょうか?

そこで今回から連載企画として、アンサンブル愛好家の中の人がアンコンにおすすめの曲を紹介していこうと思います!
初回は日本人作曲家のサックス三重奏、サックス四重奏の曲を紹介します。
目指せ金賞と冠していますので少し難易度高めの曲が多くなるかもしれません。

※楽曲情報に記載のグレードは5を最高としています。また演奏時間は目安です。

※編成は、S=ソプラノサックス、A=アルトサックス、T=テナーサックス、B=バリトンサックスで表記しています。

ぜひ参考にしてみてください!

アンサンブルコンテストとは??

アンサンブルコンテストは、3~8人の演奏者で合奏を行いその技術や表現を競い合う音楽コンテストです。

サクレクールの風 (初~中級者向け)

楽曲情報

  • 作曲者:八木澤教司(Satoshi Yagisawa)
  • 演奏時間:4分30秒(約)
  • グレード:3.5
  • 編成:サックス3重奏(ATB)

曲について

作曲者の八木澤教司氏の友人であるサックス奏者の浅利真氏による「教育現場から大人までが親しめる3重奏の開発をしたい」という提言によって作曲された本曲は、比較的易しめの曲ながらも展開に富んだ演奏していてとても楽しい曲です。

ソプラノサックスを使わない三重奏曲ということで、パート移動なく普段の楽器で演奏できることから中学生など4月から楽器を始めた方でも無理のない難易度です。ただし終盤のアルトサックスに最高音のファ#が出るので最高音まで吹けるようにロングトーンやスケールなど基礎的な練習は欠かさないようにしましょう。

特殊奏法など難しい技法なく演奏が可能ですので、中学校1.2年生でアンコンに出る場合やソプラノサックスがない場合にはぜひ演奏してみてください。

ソナタヘキサグラミック (中~上級者向け)

楽曲情報

  • 作曲者:日景貴文(Takafumi Hikage)
  • 演奏時間:4分30秒 (約)
  • グレード:4
  • 編成:サックス3重奏(ATB)

曲について

2019年の吹奏楽コンクール課題曲V『ビスマス・サイケデリアI』の作曲者である日景貴文氏の曲です。全国大会での演奏歴もある課題曲に負けず劣らずの難易度のため、腕に自信のあるメンバーにおすすめしたい三重奏です。

急-緩-急の3部構成で急の部分は跳躍や連符など難しい表現が多用されますので、まずはゆっくりのテンポで練習してみてください。緩部分が終わった後、3人が同じ音型で動く箇所がありますが普通に演奏するだけではやや単調になりがちなのでダイナミクスと間(ま)を工夫してみると良いかもしれません。

アルトサックスに最後シ♭のフラジオが出てきます。オクターブ下で吹いても締まりますが、フラジオで出せると非常にかっこいいです。

アスキ・カタスキ・ハイクス・テトラクス・ダムナメネウス・アイシオン (中~上級者向け)

楽曲情報

  • 作曲者:八木澤教司(Satoshi Yagisawa)
  • 演奏時間:4分50秒 (約)
  • グレード:4
  • 編成:サックス4重奏(SATB)

曲について

同じ八木澤氏作曲の『アリオンの琴歌』『陽炎の舞踏』と比較するとややマイナーですが、演奏効果が高く個人的に非常におすすめしたい曲です。

表記上のグレードは4ですが、特殊奏法(フラッタータンギング)や高難度の連符・タンギングが登場するなど、表記のグレードよりは難しい印象です。その分各パートのソロや美しい中間部のメロディ、派手な終曲など吹きごたえ聴きごたえたっぷりの作品で、全国大会での演奏歴はないようですが十分通用する曲だと思います。曲の切り替わりのタイミングで各パートのソロを挟むため、音楽がそこで途切れないようソロからの繋ぎ方がポイントになってきます。

曲の時間も5分でカットなしで演奏できるのもGood!連符・タンギングが得意なメンバーで出場する際はぜひ選曲してみてください。

彗星 トルヴェールの《惑星》より (中~上級者向け)

楽曲情報

  • 作曲者:長生淳(Jun Nagao)
  • 演奏時間:5分30秒(約)
  • グレード:記載なし
  • 編成:サックス4重奏(SATB)

曲について

全国大会でも何度も演奏歴のある人気のある曲です。グレードは記載のものがありませんが、体感的には4.5くらいでしょうか。連符は多いですが難しい跳躍等は少なく、曲を吹ききることだけであればそこまで難しくありません。ただし曲を完成させるとなると話は別で、4人で連符やアーティキュレーションを揃える等の緻密な作業が発生します。特にテナーとバリトンは音が低い分、音形がぼやけて聴こえがちなのでタンギングに注意が必要です。

中間部の儚げなメロディは表現力アピールのチャンス!。曲の情景をメンバーで共有し演奏してみると良いかもしれません。

ソプラノとアルトにはフラジオ、バリトンにはスラップタンギングの特殊奏法が登場しますので、普段の練習に加えこれらの練習も同時にやってみてください。

アンコンではカットされた内容で演奏されることが多い本曲ですが、フルも素晴らしい曲ですのでアンコン以外の場面で演奏の機会がある際はぜひフルで演奏してみてください。

おわりに

今回は日本人作曲家のサックス三重奏、サックス四重奏の曲を紹介してみました。

本来であればもっとたくさんの曲を紹介したいのですが、枠の関係で今回はこの4曲に決めましたTT

次回は海外作曲家のサックス四重奏を紹介予定です。お楽しみに!

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