「演奏」に関する用語

「演奏」に関する用語

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リズム・拍・合奏に関わる用語

アウフタクト

読み方:あうふたくと

意味:弱拍から始まる導入の小節。日本語では「弱起」。

裏打ち

読み方:うらうち

意味:表拍ではなく裏拍に音を置く演奏法。スウィングやレゲエなどで特徴的。

裏拍

読み方:うらはく

意味:表拍の間にある弱い部分。ジャズやロックでは裏拍を強調することが多い。

表拍

読み方:おもてはく

意味:拍子の強い部分。「1拍目・3拍目」など規則的に強調されるビート。

強拍

読み方:きょうはく

意味:強く感じられる拍。拍子の頭やアクセントに位置する。

弱拍

読み方:じゃくはく

意味:強拍に対して弱く感じられる拍。流れに軽さを与える。

Soli

読み方:そり

意味:同じ楽器パートの数人だけで強調して演奏する部分。

Solo

読み方:そろ

意味:一人で演奏する部分。

タチェット

読み方:たちぇっと

意味:「休む」を意味する。楽譜にこの指定がある場合、そのパートは演奏せず休みとなる。

トゥッティ

読み方:とぅってぃ

意味:「全員で一斉に」。合奏でソロの後などに合奏全員が加わる指示。

Trio

読み方:とりお

意味:マーチなどで中間部の静かな部分

二拍三連

読み方:にはくさんれん

意味:2拍を3等分して演奏するリズムのこと。例:4分音符2つ分の長さに3つの音符を詰め込む。ジャズやクラシックの練習にも頻出。

ファンファーレ

読み方:ふぁんふぁーれ

意味:式典や儀式で演奏される短い華やかな楽曲。または行進曲などの冒頭。

ヘミオラ

読み方:へみおら

意味:3拍子の中で2拍子のリズム感を感じさせる手法。アクセントの置き方で「3拍×2」→「2拍×3」のように拍感が交錯する。バロック舞曲や大規模合唱曲に多用される。

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演奏フォーム・表現技法

アパチュア

読み方:あぱちゅあ

意味:アンブシュアによって唇中央にできる空気の通り道。高音域では狭く、低音域ではやや広めに保つことが重要。

アンブシュア

読み方:あんぶしゅあ

意味:口や顔の筋肉、唇の形、顎・舌の位置などを含む口元の構え。音色・音程・音量に直結する基本要素。

グリッサンド

読み方:ぐりっさんど

意味:音を滑らかに連続的に上下させる奏法。トロンボーンなどで特徴的。

スウィング

読み方:すうぃんぐ

意味:ジャズ独特のリズム感。8分音符を「3連符の前後に振り分けた」タイム感で揺らして演奏。

トリル

読み方:とりる

意味:隣接する2つの音を速く細かく交互に演奏する奏法。旋律を華やかにする装飾法。

トレモロ

読み方:とれもろ

意味:同じ音や離れた2音を急速に繰り返す。緊張感や高揚感を生む。

ピチカート

読み方:ぴちかーと

意味:弦楽器専用奏法。弓を使わず指ではじいて音を出す。

ビブラート

読み方:びぶらーと

意味:音を小刻みに揺らし、表現に感情や深みを加えるテクニック。管楽器では息や顎、リードの使い方で実現。

ベンド

読み方:べんど

意味:音の高さを滑らかに上げ下げする奏法。ベンドアップ=上げる、ベンドダウン=下げる。ジャズやポップスのニュアンスに多用。

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音楽理論・音程/調性

音価

読み方:おんか

意味:音符の長さ。全音符、2分音符、4分音符など

楽典

読み方:がくてん

意味:楽譜の読み方を中心とする音楽理論

五音

読み方:ごおん

意味:和音の第5音。ドミソなら「ソ」。和音の安定感を支える。

根音

読み方:こんおん

意味:和音の基となる音。ドミソなら「ド」。

三音

読み方:さんおん

意味:和音の第3音。ドミソなら「ミ」。和音の長短を決める音。

主旋律

読み方:しゅせんりつ

意味:曲のメインメロディ。

絶対音感

読み方:ぜったいおんかん

意味:基準音を聞かなくても音の高さ(ド・レ・ミ等)を即座に識別できる能力

相対音感

読み方:そうたいおんかん

意味:基準音や周囲の音をもとに音の高さの関係(音程差)を認識する能力

対旋律

読み方:たいせんりつ

意味:主旋律に対して動く第2の旋律。

ドゥア(dur)

読み方:どぅあ

意味:ドイツ語で「長調」。例:C-dur=ハ長調。

ピッチ

読み方:ぴっち

意味:音の高さ。例:「ピッチを下げる=音程を低くする」

マイナー

読み方:まいなー

意味:短調。暗めで哀愁のある響き。

メジャー

読み方:めじゃー

意味:長調。明るい響きのトーナリティ。

モール(moll)

読み方:もーる

意味:ドイツ語で「短調」。例:a-moll=イ短調。

442Hz

読み方:よんひゃくよんじゅうに・へるつ

意味:吹奏楽の標準ピッチ。オーケストラやピアノでは440Hz基準も多い。

和音

読み方:わおん

意味:3つ以上の音を同時に鳴らした音のまとまり(コード)

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楽曲形式

組曲

読み方:くみきょく

意味:複数の舞曲や小品を集めた楽曲集。[例:ホルスト《惑星》、ラヴェル《ダフニスとクロエ 第2組曲》]

交響曲

読み方:こうきょうきょく

意味:オーケストラのための大規模作品。通常4楽章構成。[例:ドヴォルザーク《交響曲第9番「新世界より」》]

協奏曲(コンチェルト)

読み方:こんちぇると

意味:独奏楽器とオーケストラの掛け合い。通常3楽章(速い‐遅い‐速い)。[例:ハイドン《トランペット協奏曲 変ホ長調》]

ソナタ形式

読み方:そなたけいしき

意味:提示部→展開部→再現部で成り立つ。主題の対比と展開が特徴。[例:ベートーヴェン《交響曲第5番「運命」第1楽章》]

フーガ形式

読み方:ふーがけいしき

意味:主題が模倣され各声部で展開される追走曲的形式。[例:ホルスト《惑星》第4曲「木星」中間部にフーガ的展開]

変奏曲形式

読み方:へんそうきょくけいしき

意味:主題を提示し、その後に変奏を繰り返す。[例:ホルスト《吹奏楽のための第1組曲》第1楽章「シャコンヌ」]

ロンド形式

読み方:ろんどけいしき

意味:Aが繰り返し登場し、間にBやCを挟む(A-B-A-C-A…)。[例:ロッシーニ《ウィリアム・テル序曲 終曲》]

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基礎練習・個人練系

エチュード

読み方:えちゅーど

意味:技術向上を目的に作られた練習曲。段階的にテクニックを学べる構成が多い。

音出し

読み方:おとだし

意味:本格的な練習前の準備運動。ロングトーンや簡単なフレーズで楽器や体を慣らす。奏者ごとの個性が表れやすい。

基礎練

読み方:きそれん

意味:基礎練習の略。ロングトーン、スケール、リップスラー、タンギングなどをまとめて指す言葉。

スケール

読み方:すけーる

意味:音階練習。メジャー・マイナーなど。運指練習の基礎。

タンギング

読み方:たんぎんぐ

意味:舌を使って音の始まりをクリアにする奏法。シングル、ダブル、トリプルなど種類があり速いパッセージ練習にも必須。

バズィング

読み方:ばずぃんぐ

意味:金管楽器で、マウスピースや唇だけで唇を振動させ音を出す練習。息やアンブシュアの安定化に有効。

リップスラー

読み方:りっぷすらー

意味:金管で、指を使わずアンブシュアと息のコントロールだけで音を移動する奏法。音域拡張や響き強化に必須。

ロングトーン

読み方:ろんぐとーん

意味:1つの音を長く均一に伸ばす練習。息のコントロール、音色の安定、耳の鍛錬に不可欠。

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曲練習・合同練習系

合奏

読み方:がっそう

意味:全員で一斉に練習すること。アンサンブル力、全体のバランス、リズム感の統合を図る。

セクション練習

読み方:せくしょんれんしゅう

意味:パートより大きい単位(例:木管セクション、金管セクション)での練習。アンサンブルのまとまりを強化。

チューニング

読み方:ちゅーにんぐ

意味:ピッチを合わせる作業。吹奏楽ではB♭を用いることが多い。

パート練習

読み方:ぱーとれんしゅう

意味:各楽器群ごとに集まり練習する。サックスは高音から低音までいるため合奏になってしまう。

パー練

読み方:ぱーれん

意味:パート練習の略。

合奏

読み方:がっそう

意味:全員で一斉に練習すること。アンサンブル力、全体のバランス、リズム感の統合を図る。

セクション練習

読み方:せくしょんれんしゅう

意味:パートより大きい単位(例:木管セクション、金管セクション)での練習。アンサンブルのまとまりを強化。

チューニング

読み方:ちゅーにんぐ

意味:ピッチを合わせる作業。吹奏楽ではB♭を用いることが多い。

パート練習

読み方:ぱーとれんしゅう

意味:各楽器群ごとに集まり練習する。サックスは高音から低音までいるため合奏になってしまう。

パー練

読み方:ぱーれん

意味:パート練習の略。

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特殊奏法

グロウル

読み方:ぐろうる

意味:吹奏しながら喉で声をうなり声のように混ぜる奏法。「ザラザラ」としたブルージーなサウンドになる。口笛でもできる。

サブトーン

読み方:さぶとーん

意味:息を多く混ぜて柔らかくかすれるような音色を出す。特にジャズで使用されることが多い。

スラップタンギング

読み方:すらっぷたんぎんぐ

意味:舌やリードを強く「はじく」ことで打撃音を伴う効果を得る。クラリネット・サックスなどのリード楽器で用いられる。

ダブルタンギング

読み方:だぶるたんぎんぐ

意味:舌の動きを「タ・カ」や「トゥ・ク」と交互に使い、速いパッセージを可能にする奏法。主にフルート・金管楽器で多用。シングルリードでも可能だが難しい。

トリプルタンギング

読み方:とりぷるたんぎんぐ

意味:「タ・カ・タ/タ・カ・タ」と3連の舌運動を使う奏法。速い三連符や複雑なリズムでフルート・金管楽器で用いる。

ハーモニクス

読み方:はーもにくす

意味:管楽器のおける意味はフラジオと同義だが、フルートではハーモニクスと言われることが多い。

フラジオ

読み方:ふらじお

意味:意図的に息圧・アンブシュア・特殊指運びを組み合わせて通常音域外の超高音を発音する奏法。サックス、クラリネットで主に使われる。

フラッタータンギング

読み方:ふらったーたんぎんぐ

意味:巻き舌「rrrr…」や喉の震えを利用し、唇の振動に連動させて音にざらつきを加える奏法。フルートで最も有名、クラリネット・サックス・金管でも使用可能。

ペダルトーン

読み方:ぺだるとーん

意味:金管低音楽器で通常音域よりさらに下の倍音を出す特殊奏法。

ポルタメント

読み方:ぽるためんと

意味:音を滑らかに移動して繋ぐ奏法。例.ラプソディーインブルー冒頭のクラリネットソロ

マルチフォニックス(重音奏法)

読み方:まるちふぉにっくす(じゅうおんそうほう)

意味:管楽器で一度に複数音を出す特殊奏法。特殊な運指と息使いを組み合わせる。現代音楽作品で使われる。

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