みなさんこんにちは!
ヴィンテージサックス買い付けレポートの第3回目の配信になります。
さてさて、引き続き買い付けの風景について紹介していきますが、今回はサックスがメインになります。
そしていつもの通り?少々脱線気味な話題にも触れて行こうと思いますので、よろしくお願いします。
↓ 前回までのお話は ↓
2023ヴィンテージサックス買い付けレポート① をご覧ください。
※なお、こちらの記事では、買い付け場所の詳細などは掲載いたしませんので、予めご了承ください。
パリから少し郊外に・・・
前回の買い付けレポート②でも触れた通り、今回は少しパリの中心部から離れて郊外に出ます。
と言っても、地下鉄で移動できる程度の距離ですので、そんなに遠くまで行くわけではありません。
わかりやすく例えると、新宿を拠点に動いていたのを、距離的には立川あたりまで移動した感じです(笑)
(↑ こんな感じでわかりますか??)
立派な時計台のある町です。
パリ中心部のセカセカした感じはなく、駅から少し離れると、何ともゆっくりとした時間の流れを感じることができます。
町には数か所の楽器店も見かけましたが、今回は個人で経営している管楽器の修理工房へと足を運びました。
主が一人で切り盛りしている工房なのですが、ヴィンテージサックスに関する知識が大変豊富で、私もとても勉強になりました。
↑こちらは工房に置かれていた書籍なのですが、サックスの歴史やヴィンテージサックスについて触れられておりました。
私がヴィンテージ楽器の品定めをしているとき、この本を示しながら、色々な歴史について教えてくれました。
とても良い本だったので欲しかったのですが、パリ市内の本屋さんで見つける事が出来なかったので、今度通販で探してみようと思います(笑)
↓ そこで出会った楽器がコチラ ↓
H.SELMER _ Super Action/AS #45793
1951年製のスーパーアクションになります。
こちらはイギリス:ロンドンのセルマーを通じてカナダの市場に流通した個体になります。
そして・・・
そしてベルには【BRITISH EMPIRE ⇀ 大英帝国】の刻印が・・・。
私も初めて見る個体になります。
※こちらの商品情報については、後に追加情報が得られた場合、日付を明記の上で更新させて頂きます。
まだまだ郊外で買い付け
個人工房の主に別れを告げ、次の町へ向かいます。
毎度毎度恐縮ですが、買い付けは時間と体力との勝負、そして自分との戦いです!
移動途中にあったのが、セルマーのショールーム。
中に入りたかったのですが、残念ながら営業時間が終了しておりました。
写真を見た感じでは、日の光がさんさんと降り注いでいるように見えるかもしれませんが、このとき時間は既に19時近くになっております。
この時期のパリはとても日が長く、日没は22時過ぎ!この日照時間の長さで時差ボケがぶり返したりします。
そんな中、個人で経営しているアトリエに向かいます。アポイントの時間は19時。
看板すら出ていないアトリエなので、初めての方は普通に通り過ぎてしまうと思います。
↓ そこで出会った楽器がコチラ ↓
H.SELMER _ Balanced Action/SP/AS #37181
H.SELMER _ MarkVI/SS #289129
こちらの2本です。
状態が良い事はもちろんですが、オリジナルラッカーである事も、買い付けの際の重要なポイントとして見ております。
そしてアルトサックスにはオプショナルキーも搭載されております。
この時代のサックスは、様々な事に意欲的にチャレンジしており、メーカーや年代によって今では見られない仕様が多々あります。
その辺も、ヴィンテージサックスの魅力と言えますね。
その日の夜・・・
世界中を駆け巡った流行り病の影響で、5年ぶりの再会を祝して、工房の主より夕食にお誘い頂きました。
サックス談義を肴に美味しいフランス料理を・・・と思いきや、カンボジア料理!!
(↑ 瓶ビールのパッケージにアンコール・ワットが描かれている、その名もアンコールビール)
「おいおいおい、マジかよ・・・」と思いつつも、これがまた美味い!
この時点で既にフランス滞在が数日経過していたので、アジアの料理が妙に胃にやさしくしみわたるのでした・・・。
今回はここまで
長くなってしまいましたが、ヴィンテージサックス買い付けレポート③はここまでになります。
次回は帰国の飛行機の時間を気にしながら、ラストスパート弾丸買い付けの様子をお届けしようと思います。