<リード>【商品レビュー】YAMAHAシンセティックリード ASR30・ASR35 アルトサックス用
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2022年3月に発売された新製品YAMAHAシンセティックリードをイオンレイクタウン店サックスインストラクター 石沢 路和(いしざわ みちかず)さんに試していただきました。
First Impression
通常のリードよりもまず吹きやすく、全音域の音質の一致、つながりの良さを実感できます。フラジオまで楽に当たってくれますし、高音が細くならず低温はまろやかにまとまっています。
3番と3半の違いは、3半の方がサウンドに芯が加わり少し太くなるといったところでしょうか。
定番サックスマウスピースとの相性は?
セルマーS80C★
吹奏感が軽いので若干、葦のリードに比べて薄く感じるとは思いますが、いつも柔らかめのリードを選択する方や、練習の為に開口など響きを習得するにはとても良いと思います。もう少し硬いものが出れば通常で使えそうなクオリティーです。ザラツキがなくまとまる感じです。
メイヤー 5MM 、6MM
ジャズではクラシックより薄めのリードを使うことが多いのですが、メイヤー6MM位までは通常リードとして多少抵抗も感じながら使えます。
やはりザラツキはないので好みもあるとは思いますが、サブトーンとクリアトーンの変わり目も滑らかなのでサウンドの柔軟性はよく、表現しやすいと思います。
ハイバッフル レイキー5★3
開きが広くなりカーブも少し急になるので好みのよりますが3番なら軽い抵抗もあり、通常リードとしても合います。
総評
今後2番や4番が出れば使えるジャンルは増えると思いますが、現在は相性の良いジャンルとして「オーソドックスなジャズサウンド(メイヤーなどローバッフルのラバー)」「クラシックで柔らかめ」といったところでしょうか。
クラシックでもジャズでも初心者導入リードとして選択肢に入れることもありだと思います。またお手頃価格「1枚 (税込) ¥1,980 (税抜 ¥1,800)」なので、通常リードが良くないときのお助けマンとしても良いと思います。
他社製品との比較
- D’Addario WOODWINDS(ダダリオ) VENN AS3.0、AS3.5
- SILVERSTEIN(シルバースタイン) AMBIPOLY クラシック 3.0、3.5
YAMAHAシンセティックリードが優れているのはフラジオを含めた全音域のムラのないサウンドと出やすさだと思います。
VENNの方が厚く抵抗があるので、クラシック中上級の方ならシンセリードは物足りないかもしれません。シルバースタインは、他の両社より天然のリードに近いので、ザラツキを感じたい方は選ぶと思います。
インストラクタープロフィール
石沢 路和(いしざわ みちかず)
- 島村楽器 イオンレイクタウン店 サックスインストラクター
- 東邦音楽大学サクソフォーン科を卒業。
- 卒業生選抜による大学主催のコンサートに出演。山形県新人演奏会に選出。
- またソロ、アンサンブル、バンドサポート等、ジャンルを問わず演奏活動や高等学校吹奏楽部の指導等を行う。
- サクソフォーン、室内楽を佐々木雄二氏、吹奏楽を百瀬和紀氏に師事。中学校教諭、高等学校教諭1種免許状取得。
サックス教室の詳細は コチラ